2017.5.9(火)
キューバ 8日目 - カマグウェイ
昨日自転車タクシーに揺られながら考えていた通り、「ぐるりとカマグウェイ観光自転車タクシーツアー」をするべく町の中心へ。
ちょうど町の中心では、観光客相手にしている自転車タクシーのお兄さんおっちゃんらが沢山待ち構えていたので、そのうちの一人と交渉し1時間4cucで周って貰うこととなった。
今この町では客の数に対し自転車タクシーの数が飽和状態のように見える。
ぶっちゃけ言ってしまえば、かなり「ウザい」。
それは旅人間で有名な「ウザい国」と呼ばれる国々に勝るとも劣らない執拗さで、
彼らは客の少なさに暇を持て余し、客の取り合いで客引きも煩く、
「bicitaxi?」と前を通れば片っ端から声をかけられ、
交渉も「とにかく逃さず車に乗せてしまえば勝ちだ」と言わんばかりに必死で忙しなく、正直めちゃくちゃしんどい。
”交渉成立”まではしんどいが、一旦乗ってしまえば
やっぱりこのゆったりとしたスピード感、この開放感、大好きだった。
なんとなくコースなるものが出来上がってるらしく、中心地から綺麗な建物や教会や、勿論この時そんな言葉はこの国で誕生していなかったがいわゆる「映えスポット」を巡ってくれた。
「ここだ。降りろ。」
「?」
「綺麗だろ。フォトスポットだ。降りろ。ほら写真を撮るんだ。」
まさかの
タクシーのおっちゃんセレクト映えスポットで
強制的にストップ&撮影タイムスタート。
斬新すぎる!
「ここで写真撮りたいからとまって〜」じゃないんや。
いかにもな教会や何ややなく、とまるポイント、「綺麗な家」なんや。
まあ綺麗やねんけどな!いや、撮るよ!撮るんやけどさ!
綺麗な家家には悪いが、なんとも微妙な塩梅のスポットでパチャパチャとシャッターを切る。
「撮ったか?」
「撮った。」
「よしじゃあ行くぞ。」
また5〜10分ほど町の中心地に向かって走り出す。
町の中心地に到着する。
「終わりな。」
え?
「「え?」やあらへん。終わりや言うてんねん!」
いやいやいや
1時間で4cucて言うたやん!
30分ほどしか経ってへんやん!
「1時間経ってるって。勘違いちゃう?」
くそ!スタートする時、時計を見てなかった!
海外では「騙された方が悪い」「言ったもん勝ち、言われたもん負け。」みたいな文言がまかり通ってしまうところがあるので、今回は証拠不十分で詰めるもんも詰められない私が負け。
悔しい!!!!!!!!!
と、数分経った時にあることに気がつく。
急いでお兄さんのところへ再び戻る!
「何?」
「これ見て。写真!」
「ほら、乗り始めの時の時らへんに撮った写真の撮影時間。
これ終わりの時らへんに撮った写真の撮影時間。
30分しかやっぱ経ってへんやん!」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「「1時間」て言うのはな、1時間くらいのコースの距離やってことや。
写真撮っとったけど、ほんまはもっと写真もっともっとメニメニメニメニ撮っっとったら1時間かかんねん。」
はあああああああ?????
ふざけんなよ!!!!!!!
んな屁理屈通じるかああああ!!!!!!!!!!!
一箇所しか停まらんかったやんけしかも家!綺麗な家並んでるだけのとこ!
ちゃんと時間普通くらいにはかけて撮ったわ!!
4cuc1時間て交渉してんから30分2cucやろがぼけえ!!!!!!
て言うか最初「1時間経ってるって。」言うとったやんけぼけとんのか!!!!!
日本人やから外国人って適当にしょっぴけばええわ押せばいけると思うなよカs(自主規制)カモやおもとんのやろネギでぶっ○いて鍋で煮て食うぞカs(自主規制)
・・・・という心の内をどこまで言うたのかどれくらいの温度で抑えて言うたのかはもう今となっては覚えていないが(頭血のぼってるし)、この何十パーセントかを抑えた温度感で言い合いをしたというのは覚えてる。
せっかくbicitaxiでの町周遊楽しかったのに、楽しい思い出作るためにお金払ってるのに、最後は嫌な気分で終わった。
理不尽が通るのが、通ると思っているのが、当時のカマグウェイのtaxi。
最初にバスから降りた瞬間といい、宿といい、町までのbicitaxiといい、ずっと「嫌な感じ」はしていた。
「もしかして今回は違うかも。」と期待してしまって、「やっぱり」の結果になる。
それが残念でならなかった。
普通に初めに交渉は成立しているのに、彼らは何かしらを誤魔化したり騙したり上乗せしたりして私たち客(或いは外国人から)「得」を更に得ようとして、
それに対して言い合いをして、向こうも喧嘩腰で「勝とう」として、折れずに結局、「得」を得て去って行く。
私はその度に心身共にごっそり何かが削げ落ちて行くのがわかった。
ただ、旅人も「得」を勝ち取ろうとしている場面は沢山あるので、なんとも複雑な気持ちにもなった。
誰にしも「合う」「合わない」の国や町があって、それはたまたま出会う人やタイミングや相性によるものかもしれないが、私にはこの町は「合わない」のだろう。
みんな「キューバはいいよ!」「キューバ大好き!」と評判が良かったので、勿論私もそう思って旅したかったし、嫌な思いはしたくはなかったが、
さすがに昨日入ってきたばかりの町で3回もこういうやり取りをするうちに、すっかり狼狽してしまった。
そしてこの「我慢」「言い合い」「諦め」の繰り返しは、
明日ついに爆発することとなる。
タクシーの言い合いで疲れた私は、その後町の中心地から少し外れたローカルエリアを歩いていた。
すると、家の中にネイルセットの棚とデスクが設置されてある、「ネイルサロン」なるものを発見。
看板もそれらしい外装や内装も何もなく、家の中でやってるのかやっていないのかわからないところは、おそらくローカルの「ご近所さん向け」。
ハバナの中心地ではもっとお店としてやってそうなところがあったけれど、15cucもしたので諦めた。(※1cuc ≒ 1USドル ≒ 110円くらい)
ここならどうかな?と、興味本位で声をかけてみた。
「すみません、ここはネイルサロンですか?」
「そうよー。」
「いくらでできます? マニキュア。」
「5cuc」
5!!!!
即決。
ワンコインでキューバでネイルできるなんて!
ああ嬉しや、嬉し。
足と合わせて8cucでやってもらえることになった!良心的価格!!!
観光しようにもとにかく殺人的な暑さなので、ちょうどいい遊び方かもしれない。
今日アイス食べてジュース3杯飲んでカフェラテ飲んで屋根付き自転車に揺られネイルしてるだけ・・・・・
簡素な店の作りなので、ネイル塗ってもらえれば十分かなーくらいに思っていたら、なんと
ちゃんと指の皮をふやかして(おそらく石鹸水)
甘皮処理までとても綺麗にやってくれた! 感激!!!
キューバのネイル技術、侮れぬ。
更にその処理がめちゃくちゃ丁寧で綺麗!
足なんて旅に出て以来で、日焼けと乾燥と砂(?)を重ね、もう女子の足であることをとうの昔に忘れた足をしていたので、本当に嬉しかった。
余談だが、1カ国目のタイの宿で割と綺麗好きな友人ゆうき氏が宿内を裸足でペタペタと歩いていたので「え?裸足で宿とか歩くのはいけるんや?」と聞いたら、彼女は
「え?ああ。 足の裏はもう”皮膚”だと思わないことにした。」
と悟った目をして言っていたことを、私は未だに忘れられない。
指を綺麗にしてもらった後はカラー選び。(これ何ブログ?)
「何色にしよっかなー!」とわくわくしながら選んで、
お姉さんと楽しくお喋りをしながら手のネイルをして貰っている時に
突然、目の前がテレビの砂嵐のように見えなくなっていき
倒れた。
そう。
熱中症になっていたのだ。
普通に話していて元気だったのに、
「あ、ちょっと待って、しんどいかもしれない・・・。」
と、一言お姉さんに言ってからもう数秒後には全く動けなくなっていた。
本当にキューバは暑くて、この町に入ってからは暑い暑いと事あるごとに言ってきたが、ついに貧血(脱水症状?)を起こしてしまった。
いや思い返すとさっきの炎天下でのタクシー兄ちゃんとの言い合いで頭に血が上って倒れたと言いたいとにかく全部あの兄さんのせいにしたい。
カフェで休み、アイスも食べジュースも飲み勿論水も飲み気をつけてはいたが、どうにもならないくらい本当に暑かった。
お姉さんにもたれかかりながら隣のソファに横たわらせてもらう。
お姉さんと家にいたご家族(妹さん?)も心配してくれて、水をくれた。
少し休んで起き上がってみると、やっぱり貧血。
「ちょっとまだ無理かも。」と言うと、
ネイルのお姉さんは「いいよいいよ気にしないで。」と笑顔で言ってくれて、「じゃあ寝ながらネイルをしましょ!」と椅子を持ってきてくれ、ソファで寝たままネイルも足もやってくれた。その間、妹さんはうちわで仰いでくれて、コーヒーまで入れてくれた。
ネイルが仕上がる頃にはすっかり回復! 本当に二人のおかげ。
ネイルも可愛い〜! 特に足♡ めちゃくちゃビタミンカラー。
せっかくなので日本ではなかなか選ばないような色にした。
とても綺麗に仕上げてくれた。
とても親切にしてもらい、それは「商売」「お客」なんてところを越えたところにある優しさで、昨日から色々”削げ落ちていた”タイミングもあり、
この出来事は私の中で忘れられないキューバのいい思い出となった。
キューバの人にどの町でも凄く親切にして貰ったこともあるし、いい思い出も出会いもあったし、逆にしんどい思いも嫌な思いも残念な思いもした。
良い出会いも嫌な出会いもたくさんあったが、プラスマイナスの物差しではなく、全てひっくるめて「これがキューバだった。」と、それぞれそのままの印象で持ち帰ろうと思った。
Please follow me!
次は・・・・・いつだろう?笑
皆様、またいつか〜^^