2017.7.5 世界一周 451日目
5カ国目(再 / 37ヵ国後): 東チベット / ラルンガルゴンパ → 炉霍
リアルタイム: 日本
ありがとう / 謝謝(シエシエ) こんにちは / 你好(ニーハオ)
<チベット>ありがとう / ガーゼンチー こんにちは / タシデレ
1元:約16円
朝9時半。
「Yukoさん、行きましょう。」
朝の授業が終わった可愛い尼さんの女の子が部屋に入ってきて、私に声をかける。
そう。
今日は宿でアルバイトをしている日本語ぺらぺらのラルンガルゴンパの尼さんが、街を案内してくれるというのだ!
「朝ごはん食べていませんか?これ、あげます。」
お餅を私に買ってきてくれた、尼さん。
わああ、ありがとう!!!
このお餅がめっちゃ美味しかったんだ。
中国で見かけたことあらへんかったけど、どこに売っているんやろ。
さて、丘の上に向けて登って行きます。
今日も天気が良くないですが、ここの地をこうやって歩けているだけでも十分にラッキー!
1年越しになりましたが、やっと見れました。上からの景色。
昨日の夜に訪れた丘の上のお寺(お寺かな?)です。
今日も観光客も地元の人もたくさん来ていました。
花は造花。
東チベットでは造花の花をよく見かけます。
お花もお供え物の一つでしょうが、高地だから生のお花は難しいのかな。
五体投地でお祈りしている人たちも。
案内してくれている尼さんが、この近くで大きな油のボトルを丸ごと二本買った。
これから丘を登るのに、なんで油買ったんやろ?て聞いて見たら、
「これを持って向こうに起きます。」
と、お寺の裏側へ。
すでに置かれているたくさんの油のボトルに、彼女は自分の運んで来た二本のボトルを置いた。
「何の為に?」ときくと、建物の中に特別に入れてもらえた。
小さな建物の中にはたくさんの蝋燭が。
日本語がぺらぺらといっても込み入った話や難しい話まではできないのだが、聞くところ油はこれのためのようで、尼さんがお供えの一つとして自主的に献上しているようだった。
蝋燭はこの10倍以上あったが、本来入れる場所じゃなさそうだったので許可をもらって1枚だけ写真を撮らさせてもらった。
そして丘の街を一望できる道へ進む。
ここからさらに少しの間一本道を歩いた。
去年一番来たかった場所だ。
巡り巡って、色んな人の協力があって、念願のこの場所に立てたことに感謝!!!
ああ、来れてよかった・・・・!
「景色がすごい!」とかもうそんなんやなくて、「この場所に立つ」というのが旅中一つの夢になっていました。
アラスカ行きてーとか
ブラジルのカーニバル参加したいなぁとか
チェンマイもっぺん行きたいとか
グアテマラももっぺん行きたいとか
あ。あんなに皆絶賛してるメキシコ行ってねとか
中国語留学してみたいとか
韓国語もソウルでゆっくりカフェとサウナ生活送りながら留学してみたいとか
北欧結局行かんかったなぁとか
インドも結局ビビって行かんかったなとか
アフリカも行ってへんやんサファリもチーター散歩もナビブ砂漠も行ってへんやんとか
なんか言い出したらまだまだやりたいこと終わってへんけど。
私ってどこまで欲深い人間なんやろか。底なしか。
でも、一番というか唯一「悔い」が残っていたラルンガルゴンパに行けて、
ああ私の旅ここで終わっても、
「心残り」はあっても「後悔」はもうないなぁ。
て。
だから「世界一周は終了!」て思えたかなぁ。
平たく言えば、割ともう満足。
この後、上に挙げてみたらまだまだやりたいこと残ってるし、残り行くんかってのはまだわからへんけど(残金しばらくみてへんし・・・・。怖くて)
ここに来れたというのは私の中では大きな意味合いを持つこととなりました。
中心部まで戻って来ました。
尼さんと一緒に、地元の食堂でご飯を食べます。
東チベット旅最初のバス移動で食べた、何食かおかずを選ぶパターン!
これ、「快餐」って言うねんて。
そのあとは、何と
ラルンガルゴンパの副学長の部屋に・・・!
副学長は日本の大学で講演もされたことがあるようです。
亜青の時と一緒で、たくさんの参拝者が来ていて長蛇の列!
お布施を渡し、頭を軽く叩いてもらったり、息を吹きかけてもらったり、お米を頭上から巻いたり、赤い紐や黄色い布をいただいたり・・・などなど。
私も頭を軽く叩いてもらい、また数珠に息を吹きかけてもらいました。(あのエクスカリバーに。)
そして、一定の参拝者が部屋に集まって、その一巡が終わったら、参拝者一同皆部屋に座ります。
副学院長が何かお話をされます。
そのあとは質疑応答の時間になります。
「せっかくだから何か一つ質問を!何でもいいから。私が通訳するから!遠慮しないで!」
と、尼さんに事前にきかれていました。
恐れ多いからいいよ!と何度も言ったのですが、せっかくやからと。
迷いました。質問をするか。どの質問をするか。
形上だけで質問するのならば不要。
でも込み入った話をしていいのか。この立場から質問していいのか。
が、「あれこれ考えずに純粋に気になることを一つ質問しよう。」と決め、
この質問が場に不適切でないか、失礼でないかと確認をしてもらった上で一つ質問しました。
「ラルンガルゴンパには今たくさんの観光客が来ているが、それについてどう思っているか。観光地化されていっていることに対してどう思っているか。」
これに対して副学院長の返事は
「昔はチベット僧の修行の場として、チベット仏教の象徴の場だった。
だが今はもう失われた。これは恥ずかしいことだ。」
でした。
最後に尼さんが普段勉強している場所を案内してくれました。
四階建で、4階はラルンガルゴンパを創設した初代学長の遺品や仏壇が置かれている場所。
ここは写真を撮ってもいいよ!と。
でも、院長の塑像(簡単に言えば石膏の像)は他の人は撮っていたが本当は撮らないで欲しいとのこと。
「きっと院長は写真を撮られるのはこうやって嫌だろうから。」
そんな彼女は、院長の塑像を座って暫くの間じっと見つめ、何か対話をしているようだった。
院長の使っていた車まで置かれていました。
いろんな説明を嬉しそうに話してくれる、尼さん。
院長の遺品の部屋は、蝋燭やライトや装飾でとても華やかに飾られていた。
たくさんのカラフルな石や貝や真珠や水晶などの山盛りの器は、院長や徳の高いお坊さんにだけ供えられるものらしい。
彼女は奈良を地名だけではなくどんな場所かも知っていて、瀬戸内寂聴さんの本も何冊も読んでいるなど、彼女は日本の仏教にとても興味を持っていた。
日本はこうやって電飾などで華やかには飾らないこと。
日本にもこれに似ている仏像や、大仏もあること。
日本では故人を「仏さん」と呼ぶこと。
祖先や御霊を崇拝したり、物や自然や土地にも神様がいると考えられたり、お寺や神社が一緒に建てられていたり、色々複雑になっていること。
日本のお坊さんは結婚をしたり家族を持ったりもすること。
勉強熱心ではないので宗教としての知識は非常に浅い自分だが、自分の知っていることを教えてあげた。
自分で授業の時間を選んだりスケジュールを組み立てること
尼さんは午前中に授業を組んでいて、午後は宿でアルバイトをしていること
お坊さんや尼さんになったら結婚はしないこと
ここに一生いると決まっているわけでもなく、いつまでいるかは未定なこと
3年間ここにいて、1日も休みはないし、1日も勉強や修行を休んだことはないこと (遅刻はあるよー!とはいっていた)
彼女からはいろんなことを教えてもらった。
1階。
尼さんがお経を唱えたり、お勤めをしていた。
ここも写真を撮っていいよといってくれたが、邪魔になるとあれなので1枚だけ。
帰りの乗り合いバンがなくなるといけないので、ここで尼さんとはお別れ。
本当に親切にしてもらい、また一人で回るのとは随分違ったであろうまわり方でラルンガルゴンパを歩くことができた。
本当にありがとう。
乗り合いバン乗り場まで歩く。
見納めだ。
まさに過渡期であった、ラルンガルゴンパ。
建て壊し、工事中のラルンガルゴンパ然り、副学院長の言葉然り、
変わりゆくこの町について色々考えさせられる2日間でもあった。
この場所に、この場所に住む彼ら彼女らに、
少しでも良い未来が訪れることを願います。
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ありがとうございます!
こんにちは!ラルンガルゴンバのお話、シェアありがとうございます。私、前回の挑戦の時コメントしたものです。私は、昨年、運よく入れたのですが、その後の動きがとても気になっていて、前さんが記事にしてくれて本当にありがたいです。それにしてもいろんな方たちとの触れ合いがあり素晴らしい旅になりましたね。私もそんな旅が好きです。(6日間シャワーなし、野○○はできればしたくないですが。。。。。。)私はガンズが好きだったのに、意思疎通の間違いで成都行きのバスを買っちゃったため、超短い東チベット旅になったのが心残りでしたが、前さんの亜青旅を読んで、まるで自分も行った様な気になり、満足しました!!実は私も27歳の時に、世界一周したお母さん世代の者です。人生30歳から本当に面白くなりました。良い人生を!!!
A子さん・・・!覚えていますよ!!!覚えています。
うわあ。ここでコメントをいただけるなんて。なんだか感動しました。
そう言ってもらえると記事を書いた甲斐がありました。伝えるという本来のブログの役割を果たせたようで。
今回も見守っていただけたようで、ありがとうございました。嬉しいです。
(私ももう今回の旅で東チベットは十分に満足しました。笑)
私もA子さんのように人生これからも楽しめるように、そしてそう自信を持って「30から楽しくなったよ!」と言えるように、旅で終わらずこれからも楽しめるように努めたいと思います。
いつもとっても優しいあたたかいコメント、ありがとうございました!