「韓国の宿で夜中にマレーシア旅ブロガーの女の子と旅ブログを書く」
という、今までにないパターンの夜を、昨夜今夜と過ごしています。
そして、
「ああ韓国楽しすぎてもっと長いことおりたい何でもっとおられへんのや!」
と、よくあるパターンに陥っています。
カフェおしゃれすぎやろ、スムージー美味しすぎやろ。
スパサウナエステアカスリ最高すぎやろ。
「近場の楽園」
ここは欲が何もかも満たされていく。
おればおるだけ金使いそうなので、長居禁物の韓国。
2017.7.4 世界一周 450日目
5カ国目(再 / 37ヵ国後): 東チベット / 炉霍(ルーホウ)→ ラルンガルゴンパ(色逹 / 五明怫学院)
リアルタイム: 韓国 / ソウル
ありがとう / 謝謝(シエシエ) こんにちは / 你好(ニーハオ)
<チベット>ありがとう / ガーゼンチー こんにちは / タシデレ
1元:約16円
朝8時。
来ない。
昨日約束したトラックがこない。
そう。
来たるラルンガルゴンパへのアタックの日。
昨日約束したトラックにすっぽかされるという小事件から1日が始まったのだ。
あんなに長い間この日の話をして、あんなに交渉したのに
平気ですっぽかされたことに軽いショックを覚えつつも、ありえないことではなかったので、切り替えて次の案を考える。
夜中に出て上手くいけば早朝にはラルンガルゴンパについている予定のところを、ただでさえ8時出発にしたのだ。
今から行ってくれる人探して、、、、、一体何時になるんやろう。
急がなければ。
ラルンガルゴンパに宿泊はまず無理だという噂なので(外国人宿泊禁止、私服警官、公安と宿が繋がっている・・・など)、こちらに戻ってくるしかない。
私服警官や公安検問のリスクを考えるとできるだけ目立ってはいけないので、サブバッグを持っていくわけにもいかない。
今日中に戻って来なければいけないのだ。時間がない。
宿泊していた宿に尋ねる。
「どうやらルーホウの泊まっていた宿で事情を話したら、知り合いの運転手に頼んで行ってもらえたらしい。」
という情報を耳にしていたからだ。
だが、
「何の話をしているの?」といった感じの反応で、何なら「知らんがな。」くらいの反応だった。
どうやらこのホテルからは日本人とのそういったやり取りは今まで行われていないようだ。
もうこれ以上の情報はない。どうしよう。
ここまで来たんやから、いく手段はあるはずや。考えろ、考えろ。
次に、そこらへんの客引きのタクシーの運ちゃんに聞く。
東チベットでは一人に話しかけると、わらわらと集まって来て「1対 集団」になるのはおきまりのパターンだ。
交渉ごとは強気やし、めちゃくちゃ結託してるし、声大きいし距離めっちゃ近いし、
誰しも皆ではないが中国語が不自由なことをからかって来たり馬鹿にしたりもするし、時々掴んで来たりもするので、
正直なるべく避けたいパターンだ。が、背に腹は変えられない。
前を通ると、こちらが話しかける前に話しかけてくる。
「どこへ行きたいんだ!成都か!ガンゼか!どこだ!」
「あ、ラルンガルゴンパに行きたいんやけど・・・。」
「色逹、五明怫学院」と書いた紙を見せる。
「何だなんだ!」とわらわらとすぐさまおっちゃん達が集まってくる。
超近距離でおっちゃんに囲まれる図の完成だ。
「ラルンガルゴンパに行きたい。」
「どこだ?」
(写真をみせる。)
「あー!セッタ(色逹)ね!!!」
どうやらおっちゃん達の中には
ラルンガルゴンパ = 色逹(セルタ)で通じるようだ。
「オッケーオッケー!」
え!
オッケーオッケーて!!!
そんなすんなり!!!
「いや、外国人いま入られへんねん。規制があって、公安の検問があるから、本来、夜中〜早朝の検問ない時に行かなあかんくて・・・。」
「おっけーおっけー!!!よしいくぞ。のれ。」
いや、おっけーちゃうやんそれ多分・・・・!
でも話を聞いていくと、
ほんまにおっけーらしく。
というのは、ルーホウからラルンガルゴンパまで、
どうやら検問のない道があるようだ。
さて。
今非常に情報が少ない、昨年の外国人規制後のラルンガルゴンパルート。
せっかくブログを書いて発信させていただいている立場なので、私の知る限り、できる限りの情報は書いていきます。
黄色ピンがルーホウ(炉霍)。
本来はその道中にある赤色ピンの「ワンダ」という町にある検問を通って、ピンクや青色ピンのラルンガルゴンパへ行く。
その検問で日本人とバレると成都へ強制送還くらうっていうのが問題だ。
が、緑色ピンの道。つまり水色線の道。
これを通って、グルっっと大回りして、上からラルンガルゴンパ。
これが検問のない道だと!
運転手のおっちゃん達一同声を揃えていう。
何度確認しても、「検問はない!これならいける!」と。
この口ぶりや態度からすると、多分今までも日本人か外国人の旅人がタクシーでこのルートで行っていて、すでに証明済みって感じだろうかと予想される。
これは思わぬところから成功ルート!!!!! きた!!!!!!
そしてタクシーの運ちゃんは割と皆「あーラルンガル(色逹 / セッタ)ね!」て感じやったから、これはルーホウで声かけしているタクシーのおっちゃんに声をかければ、いけそうです。
念のため写真やノートペン、google翻訳などを駆使して確認に確認を重ねてください。
google翻訳はアプリをダウンロードして、日本語と中国語の両方をあらかじめダウンロードしておけばオフラインでもつけます。
さて、肝心の値段交渉ですが、
1200元。 失敗したら600元。
20000円近い・・・・!!!
めちゃくちゃ足元見てる・・・!!!!!!!!
だって、普通に行けば40〜50元よ。
7人乗りの乗り合いバンチャーターで運転手除く6人全員分としても、多めに見積もって300元で元がとれるわけだ彼らは。
お願いしているとはいえ、それはぼったくりすぎやろ。
800元までは噂に聞いていたので覚悟していましたが、なんぼなんでも足元見過ぎ。
「嫌なら別にええけど?」とニヤニヤしてるし。
何という強気な態度。腹たつー!
これは幾ら何でも承諾するわけにはいかまい。
「無理やわ、ごめん。ええわ。」と後にする。
すると後から追っかけてきて、交渉して、また断って、追っかけてきて、、、、これを2回ほどやって
500元 失敗したら250元
これで承諾しました。
1台の料金です。日本円で8000円ほど。高い・・!
もちろん2人ならば負担額は半額、4人旅なら4分の1になるので、
東チベットは一人旅でツインルームも多かったし、何人で行くかでかなり予算に差が出ると覚悟しておいてください。
話が少し脱線しますが、
4人で先に成都から東チベットを回っていた日本人の旅行者達(生徒で麻婆豆腐を食べた彼ら)の一人に成都で後日再会しました。
彼らはラルンガルゴンパに行けたようで!
彼らも1台500元で交渉やったみたいです。
(最初から500元提示やったみたいなので、チャーターは500元が「今の」相場と思っておいてもいいかも。)
ほんで、ワンダ(検問手前の町)までやったら、普通に一人40元かなんかで行けたみたいです。
そこから検問の横の丘を歩いて通って(1時間半くらい)ほんで検問の後にヒッチハイクしたらしい。
でも1台目でヒッチハイクに成功したが、その次の車が公安の車やったかなんかで、ほんまに運が良かったから行けたと行っていました。
さて。ラルンガルゴンパに出発です。
こればっかりは、行けるかどうかは運次第。
まだ5分5分の気持ちで、車に乗り込みます。
近くで地元の人っぽいおっちゃんも乗っけて、ほんで待ったりして、交渉もあったし、何やかんで出発は9時過ぎ。
夜中の3時や4時に出る予定が、9時過ぎ。
かなり時間的にはやばいけれど、行けるだけマシやという気持ちで。
あの例の道を1時間ほど進んでいたのですが、かなりのかなりのオフロード。
相当覚悟しておいてください。胃がシェイクされます。
そして、運悪く私が行った時は何と
土砂崩れ。
ついてねーーーー!!!!涙
1時間かけて進んだところを、土砂崩れで完全に道が塞がっているらしく、小さな村で迂回して、また1時間戻ってきました。
結局検問のあるワンダのコースで行くことに。
めちゃくちゃどっ昼間やけど・・・・!
「夜中や早朝に検問のいない時を見計らって。」
「夜中や早朝に、検問の手前でこっそり降りて、暗闇の中をこっそり検問横の丘を歩いて超えて・・・。」
がルーホウの成功ルートの情報やのに、
検問の街着いたん、昼の12時。
ちょっ、バレバレやがな・・・・!
めちゃくちゃ明るいし丸見えやがな・・・・!
ええい、こうなったらもうヤケだ!!!!
やるだけやっちまえ。
あかんかったら帰ろう。成都に帰ってシャワー浴びて、抹茶ラテでも飲もう。ラーメンも食べようそうしよう。うん。
記念受験だ、記念受験。
検問の前、運転手のおっちゃんが検問を見に行ってくれた。
その間、車内で待機です。
目の前は検問・・・・・あの赤い建物のすぐ奥が検問。
1年越しのラルンガルゴンパ。
これを越えられたらおそらく行くことができるだろう。多分。
緊張感と不安でドキドキする。
心臓の鼓動が早い。
目の前には中国国旗。
他の町ではほとんど一つも見やしないのに、この検問の村にはほぼ各家に中国国旗がつけられていて、真っ赤な国旗がたくさんはためいていた。
他の東チベットの町や村を見てきただけに、不自然としか言いようがない、異様な光景だ。
戻ってきた運ちゃん。
「公安を俺は車で抜ける!
その抜けた後でそのまま君たちを待っているから、君はこのおっちゃん(一緒に乗っていた地元のおっちゃん)と横の丘をそこから歩いて超えるんだ!
おっちゃんに着いて行けばいいからね。
カバンは置いて行け。できるだけ自然に。荷物は持たないで。
髪の毛を結べ! あと、これ(運ちゃんの)帽子を被りなさい。
決して口を聞いては行けないよ。魔法が解けてバレてしまうからね。
千尋ならできるよ。さあ、お行き。」
最低限の防犯はしたいので、携帯と財布だけはポケットに入れる。
カメラは信じて車内に置いていきました。
後から気づいたけれど、公安の荷物チェック入った時のこと考えて、パスポートのコピーとVISA証明書の紙、カバンから抜いて下着の中にでも隠すんだった・・・!
丘の途中で気づき、ずっとハラハラすることとなった。
これか・・・!!! 皆が言うてた「公安の隣の丘」は。
iPhoneを出して撮影するのはちょっぴり不安でしたが遠くて見えなさそうだったので2〜3枚だけ撮りました。
まだこのルートは情報が少ないので、公安の丘の話の情報は耳にしていたが、いまいち「丘・・・?」と、イメージ湧きにくかったので。
丘を超えるのはほんの20〜30分程だったが(体感)、かなりの息切れ。
おっちゃんは、私を見守りながら、立ち止まっては待ちながら、ペースを合わせてゆっくり一緒に進んでくれた。
地元のおばちゃん達が座っている時も「口を聞いては行けないよ。」と再度注意喚起してくれたり、不安定な歩きにくいところは手を取ってくれたり、すごく優しかった。
ちなみにこのおっちゃんも運ちゃんも、英語はもちろん中国語もダメです。
話せるかもしれませんが、全く漢字が読めません。チベット語。
なので基本今までのセリフは完全に想像と予想です。
奥に行けば行くほど必要になる「雰囲気コミュニケーション」。
道は、途中ほんま「道」とギリギリ言えるか言えないかの場所。
目の前は、葉っぱ!木!枝!葉っぱ!
いちいち顔面に、全身に受ける葉っぱと枝。
気にせずくぐり抜けて行く。むしろ全身で突っ込む。
10年ぶりくらいに「はっぱカッター」という言葉が脳裏に浮かんだ。
私はすべての草ポケモンに謝りたい。
当時、割とナメてました。「草て!笑」て。
選ぶならいつもヒトカゲかゼニガメの二択。
今、身を以て理解。 君たち強いわ。葉っぱなめたらあかん。
そして、
丘、越えた。
え!
丘、越えた・・・・・!!!!!!!
「早く!走れ!早く乗るんだ!」
と、運ちゃんが検問から少し進んだところで車待機して、はよせいとジェスチャーしている!
急いで乗る。
車に乗る。
車が発進する。
走行する。
うわああああ!!!!!!
検問突破しちゃったよ!!!!!!
まじか!!!!!!!
「公安に目つけられてた!追いかけて来るかもしれない!」
といったことをおっちゃんが言うてる。
「お前は顔を出すな。横になっとけ。」
と言われたので、しばらく横になっていた。
そして・・・・
ラルンガルゴンパ、到着。
1年ぶりのラルンガルゴンパ。
これた・・・・!!!!!
また、来れた・・・・・!!!!
うわああああ、まさかほんまに来れるとは。
しかし、まだ安心するのは早いです。
ラルンガルゴンパの前にも検問があって、ここで見つかった人もいるんだとか。
入り口にいます。普通にいます。10m先に。ひい。
タクシーを下車します。
「歩いて行くんだ!」
「え、でも、めっちゃ公安!声かけられたらどうすれば・・・!」
「車では入れん。行くんだ! 大丈夫、千尋。君ならできるよ。」
うわうわうわうわ!と、あわあわしながらも、ここからは自分でなんとかあそこを超えなあかんようです。
公安、目の前・・・・! え、これ目の前通っていくの・・・・?
めっちゃ目の前やがな。
成功報酬の500元を渡し、タクシーを下車し、進む。
心臓出る。
いやほんまラルンガル入口の公安向かって歩くとか、口から心臓出る。
心臓だけやなく胃腸まで出てきそうだ。
今あそこです。まさに「橋を歩いて渡る場面」です。
検問に座っている公安の人たちの真横に駐車場の入口がある。
は!
これは、チベットおじさんや他の誰かがいうてた
「入口の手前の横にある駐車場を徒歩で超えて、駐車場を歩いたら入れる。」
やないか!もしかして!
公安の1m前やないかー!!!! 駐車場の入口!
ひぃーーーー!鬼ー!悪魔ー!涙
中国人の観光客は普通に歩いて入って行く。
は!
ここでこそ発動の時ではないか・・・。「陳さん」!
ここでこの薄い顔面使わな人生どこで活かすんや!
百害あって一利くらい仕事せえ!顔面!!!!
中国人の家族グループに
しれっと混ざる。
それはもう何食わぬ顔で。
「え、私たち家族でしたよね?」と。
向こうも
「ん?なんやこいつ。」って反応ちょっとしとったけれど、
私はぶれません。ブレてはいけないのです。
「え、私たち家族でしたよね?」と。
歩く。
公安に向かって歩く。
10m
5m
3m
1m
入った・・・・!!!!
駐車場、入った・・・・!!!
検問、超えた・・・・!!!!
ラルンガルゴンパ、1年越しのリベンジ成功です!
アワアワしている間に別れちゃったけれど、タクシー運ちゃん。
運ちゃんのおかげです。あと一緒に乗り合わせたおっちゃん。
タクシーの運ちゃん集団には疲れることも腹たつこともよーあるけれど、
このおっちゃんはほんまに頑張ってくれた!
検問のない超大変なガタガタ道を何とかギリギリまで行ってくれたり(土砂崩れコース)、
次の案を考えて諦めずにやってくれたし、それをチベット語しか話せんのに、いつもいつも必死で説明してくれて、
アレヤコレヤと検問越えるところも試行錯誤してくれて(荷物も隠してくれていました)、
おっちゃんのおかげでこれたよ!! ありがとーーー!
(そしてありがとう!平たい顔面!!)
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